防水編

【アスファルト防水押えコンクリートの場合】

押えコンクリートのひび割れ

床面の押えコンクリートの膨張による押し出しや建物の動きなどによって、コンクリートにひび割れが発生する可能性があります。

このひび割れを放置しておくと雨水などが侵入し、下の防水層を痛める原因となります。

伸縮目地材の浮き・雑草発生

上記のひび割れを防ぐため、押えコンクリート(床面)を縦横に伸縮目地材が施工されていますが、この伸縮目地材が日光や雨水により劣化や腐食してしまうと伸縮調整目地としての機能が低下し防水層の故障につながる可能性があります。

また、そうしたところから雑草が生えることがあり、美観的問題も発生します。

【アスファルト防水露出仕上げの場合】

継ぎ目のひび割れ、口開き

アスファルト防水露出仕上げの場合、シートとシートの継ぎ目部分が紫外線などの経年劣化で硬くなりひびが入ってきたり、継ぎ目が開いてきます。

わずかな隙間からでも雨水が侵入すると雨漏りの原因となる恐れがあります。

排水ドレン廻りの劣化

屋上やバルコニーなどには雨水を排出するための排水ドレンがあります。

このドレンまわりの防水に口開きやひび割れなどの不具合があると雨水が侵入する場合があります。

防水層の裏側に雨水が侵入すると膨れの原因となり、さらには躯体のひび割れ・脆弱部やドレンと躯体の取合い箇所などから下階へと漏水します。

【ウレタン塗膜防水の場合】

防水層の膨れ、破れ

紫外線や雨水等の外的要因や施工時の膜厚、層間の乾燥不足等の施工的要因により、ウレタン防水層が劣化し、塗膜の膨れや破れが生じます。

放置しておくとそこから雨水が侵入し、漏水事故の原因となります。

トップコートの劣化(色褪せ・退色)

トップコートは紫外線や加水分解などからウレタン防水層を保護するために塗布するものです。

トップコートが機能を消失すると、ウレタン防水層の劣化が進んでしまいます。

防水層の表面に色褪せや退色が目立ち始めたら、トップコート塗替えのサインです。

(施工後3~5年がトップコート塗替えの目安です。)

【シート防水の場合】

シートの浮き上がり、突っ張り

日光や雨水などでシートが膨張や伸縮を繰り返すことにより、シートが浮き上がったり突っ張ったり、破断する可能性があります。

特に隅角部にその症状が現れやすいです。

このようにシートが波打つような形状になると水溜りにもなりやすく、結果的にシートの劣化も早まります。

接合部のはがれ

浮き上がり同様、膨張や伸縮によってシート接合部が剥がれてしまう可能性があります。

その隙間から雨水が侵入し下階に漏水を引き起こす場合があります。

コメントは受け付けていません。